相対的に忙しい診療科はどこか④(偏差値で考える)
これまで3回にわたって忙しさの指標となりそうな統計データをまとめ、ランキング化してきました。診療科目内でどの程度異なるのか、ある程度把握できたかなと思います。
今回はこれまでに挙げた指標、すなわち「勤務日数」、「休日出勤数」、「当直回数」について各診療科目の偏差値を計算してみます。偏差値化すると標準偏差が反映されて診療科ごとのバラつきがわかりやすくなります。
①勤務日数
集計対象となった特定の1週間で働いた日数を順位化しています。休みを取っている医師の比率が高ければ、その診療科の平均勤務日数が少なくなります。「普段の忙しさ」、「休みの取りにくさ」の指標とここでは捉えます。
臨床研修医が唯一70台に乗せていますね。休みを取りにくい実態が反映されているように見て取れます。一方、精神科と心療内科は30を下回っています。分布のかなり下に位置しており、圧倒的に勤務日数が少ないことがわかります。
②休日出勤日数
1週間で5日超えて働いた日数の平均値を順位化しています。勤務日数と近い指標ですが、「土日休みのとりにくさ」とここでは捉えています。
肛門外科が唯一偏差値80を超えおり、なんらかの理由で土日休みが取りにくい状況があるようです。最下位の精神科は偏差値30ちょっと。勤務日数も少なく、休日出勤も少ないことがわかります。
③当直回数
産科の当直日数が唯一偏差値80を超えています。救急科との差も大きく、圧倒的に当直回数が多いことがわかります。美容外科は開業主体と考えられるため、偏差値30台なのも納得です。
出典:平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況