ある医大生のぼやき

証券会社で勤務ののち、医学部に入学しました。

働き方と診療科②市中病院勤務が多い診療科

前回の記事では特定の診療科目において大学病院で働く医師の比率についてまとめました。

desmoglein.hatenablog.com

今回はそれぞれの診療科目において市中病院に勤める医師の比率を調べてみました。まず結果を御覧ください。

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リハビリテーション科がトップ

平均的に48.7%の医師が市中病院に勤めている

まず、全体の傾向として平均の数値をみると、48.7%が市中病院に勤めていることがわかります。医師の半分は市中病院にいると言えます。大学病院で働く医師が18.1%でしたのでそれより多いですが、残りに相当するクリニック・診療所勤務の医師(=大学病院でも市中病院でもない)が33.3%というのは思っていたより多いな、というのが印象です。

リハビリテーション科が78.6%で首位

診療科ごとに比較すると市中病院で働く医師の比率が最も高いのはリハビリテーション科という結果になりました。リハビリテーション科という言葉に僕は馴染みが無かったのですが、「障害自体を治療対象に据え、リハビリを通じて生活の質を改善していくこと」に主眼があるようです。高齢者人口が増えていく日本において需要が伸びそうな印象を持ちました。

www.murayama-hosp.jp

外科はひとまとめにされがち?

リハビリテーション科の次に来たのは70.4%の外科になります。大雑把な括りですが、心臓血管外科などのように専門部位を記していない=ある程度の範囲をカバーしている総合外科的な立ち位置の診療科と考えられます。分析に用いた統計において、大学病院以外で病床20以上を持つ医療施設は市中病院に分類されますが、小規模、もしくは人繰りの関係で細かく診療科目を分けていない病院が多いのかもしれません。

美容外科が最下位

最下位に来たのは美容外科で、その比率は1.0%となりました。大学病院でも極めて比率は小さいことから、基本的には診療所・クリニック中心の診療科目ということがわかります。